どうしても生きてる、スマホになじんでおりません

気ままコラム

直近で2冊の本を読み終えました。ひとつは朝井リョウさんという方の「どうしても生きてる」です。6つの短編小説で構成されているもので、1編めの「健やかな論理」を読み始めたときは、日常を切り取ったかのような描写にどこか親近感を覚えたのですが、読み進めていくうち内容はどこかシリアスなものでした。

ハッピーエンドではなく、かと言ってバッドエンドでもないような。タイトルにあるようにどの章も「生きている」うえで起こる、当人ではどうしようもないことに主観が置かれているのだと思います。ただ、読み終えて前向きな気持ちになれるかというと決してそんなことはなくいろいろと考えさせられる本でした。

もう1冊はガラっと雰囲気を変え、群ようこさんの「スマホになじんでおりません」を読みました。初めてスマホを持つことになったご本人の、悪戦苦闘日記のような内容です。少し年代が違うためか「あるある」的な共感は少なかったですが、ほっこりさせてもらいました。たまには誰も傷つかない、誰も死なない、こんなエッセイを読むのも好きです。

と言うか、やっぱり自分は誰かのエッセイ本を読むのが好きなようです。特にテンポのよい、読んでいてすいすいと頭の中に入って来る文章が好きで、こうしてブログを書いていても同じような文ができたらな、と思います。読んでいて心地よくなる、まるでエッセイのような。そんな風になれたら良いなぁと。それでは、また。

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