2018/02/15
今年もまた、キャロット祭りがやってきた。
「いつが潮時か」なんて思っていた一口馬主ライフも、なかなかどうして辞めることはできず。今年もまた立派なカタログが届き、吟味してしまう。(年を重ねるごと、どんどんとカタログが立派になっていくのを肌身で感じると、あぁキャロットクラブの経営は順風満帆なんだなぁ。なんて、余計なことまで感じてしまうのである。)
そんなキャロット祭りの前に、去年と同じく今年もまた近況を少しばかり振り返ってみる。
2018年募集のエクスプレッサーはデビュー戦2着ながらも、その後は7着、5着、6着という結果で未勝利引退に。デビュー当初から気になっていた「終始力んだような、一辺倒な走り」はレース経験を重ねていく中でも残念ながら改善されることはなかった。
押せ押せのパワーがあるならまだしも、そこはやはりスクリーンヒーロー産駒。そして幾ら長い距離のほうが向いているとは言え、その適正が活きるのも道中どこかでいちど息を入れるような、リラックスした走りが出来てこそ。
タイプは違えど、ダイワメジャー産駒のカープストリーマーも常にハミを噛みっぱなしな走りだったことから、たとえ距離適性がどこにあったとしても、終始力んだままの走り方しか出来ないとなると競馬世界では厳しいのだ、ということを改めて実感している。力みだけはブリンカーやシャドーロールで補正できるようなものでもないので、なおさらのことだろう。
いっぽうの吉報は、と言えばリリーバレロが2020年5月の高尾特別を勝利してくれたこと。
2019年の勢いがそのまま続くかと思いきや、さすがにマークもきつくなったか今年はそこまでメインレースでの騎乗結果を残すことができなかったレーン騎手を背に、最後までよく伸びてくれたレースだった。
体質的にまだ弱いところがあるためか、その後は以前同様に長期放牧となっている現在(2020年9月)。2020年内に1~2走、年明け2021年にもう1走して春先に引退のような流れだろうか。あと2~3戦が良いところだろう。
以前よりもレース後に大きく馬体重を減らさないことから、体質的には丈夫になってきているのだろうと素人目にも思うのだけれど、何となく無理使いしないのは堀厩舎ならではの考えなのか、もしくは、もうすぐそこにある「繁殖入り」という次の目標が見えてきているからだろうか。
いずれにしてもリリーバレロにはサンデーサイレンスの血が入っておらず、繁殖牝馬として血統的にも先々楽しませてくれるはずなので、残りの競馬生活を無事に過ごしてもらえたらと願うばかり。
そして現時点まだデビュー前ながらも、ブルメンダールも楽しみ。
古馬オープンのカレンブーケドールと併せた追いきり(しかも3頭併せの真ん中)で、遜色ないどころか0.2秒先着したのだから全く走らないということはないだろう。その翌週にはサトノフラッグとも調整され、いやはや何とも。デビュー前から2週続けてオープンクラスの馬と追い切りなんて、一口馬主をやってきて初めてのこと。
あとは実戦を使ってどうでしょうか(この台詞、ちょっと言ってみたかった笑)
それにしてもブルメンダール、頭の形や目つき表情から、おそらくあまり愛嬌はないだろうなぁ・・・というのが勝手な想像。ちょっとキツイ眼差しをしている。GOサインを出された際に「ただただ、速く走る」という集中力に関しては何だか凄まじそうな印象を抱いている。
キャロット祭り2020の結果
今年も楽しく悩んだ2020年のキャロット祭り。
- 12.シェルズレイ
- 27.アールブリュット
- 30.カラベルラティーナ
- 33.ティンバレス
- 44.ロスヴァイセ
- 52.マルティンスターク
- 57.シャムロッカー
- 60.アビラ
- 66.ジュモー
- 69.ベルディーヴァ
- 78.プリンセスカメリア
- 86.シャレードスマイル
翌年のためのバツイチ確保なんていう小技も会員が増えた昨今、もはや意味をなさなくなってきたような気がする。
それに今年はブルメンダールがデビューを控えているとはいえ、リリーバレロも来春に間違いなく引退。となると、2021年は現役馬1頭ということになってしまう。デビュー前の馬も含め常時3頭が自身にはちょうどイイ。と思い続けてやってきているので、今年はバツイチ権利確保で出資ナシという考えより「イイ!」と思った馬に、確実に出資したいという想いのほうが強かった。
そして最優先応募は、プリンセスカメリアに。一般応募は、ベルディーヴァで申し込み。
プリンセスカメリアは繋ぎの柔らかさも問題なく見えたし、なにより常歩でも前脚の可動域が広く見えたのが好印象。血統的にはダートなのかもしれないけれど、芝の短距離でもいけそうな気はしている。
くわえて父・ドレフォンはまだ馴染みがないためか、そこまで人気もしていない模様。若干高齢とはいえ、過去にはアルフレードというG1勝ち馬を生んだ母であることを考えると、「もしかしたら面白いかもしれない」と感じた自身には、それもまた候補要因となった。
そして抽選になることもなく、無事に出資確定しました。
プリンセスカメリアの19
父:ドレフォン 母:プリンセスカメリア(母父:サンデーサイレンス)という血統。
胸前は十分、あとはトモにも力が付いてくれたら理想的だなぁと思う。
ぎゅっと前後が詰まった体型のバランスからも確かにダートっぽいけれど、(繰り返しになるが)走り方次第では芝短距離もいけそう。血統的背景からおそらくダートでデビューとなるのだろうけれど、順調だったら芝も試してみようか。そんな風に楽しませてもらえたらと願っている。
そう、スリープレスナイトのように「ダート向きだろう」と言われていた馬が実は芝短距離でもとんでもない力を発揮したような過去もあるのだから。(スリープレスナイトほどの活躍を、とは言わない。でも、ダート・芝どちらでも行けるような感じにはなってほしい。)
あと、競馬仲間がリリーバレロのことを「リリーちゃん」と呼び始めたことをきっかけに、ブルメンダールは「ブルオ」もしくは「ブルヲ」になっているし、プリンセスカメリアのこの子は既に「カメちゃん(仮)」になっているから、馬名応募では「カメリア」が付いた名前で応募しようと企んでいたりもする笑
キャロットクラブはこれからドコへ向かうのか
第一次の募集締め切りが終わった9月18日の結果を見て気になったことが、ひとつ。
92頭という、歴代最多頭数の募集だったにも関わらず既に88頭が満口表示となっている。(残り4頭のうち、2頭は何らかの症状により募集中止、2頭はまだ若干の口数残りという状態)
昔は年越しあたりに「何か追加して応募しようかなぁ・・・」という「年越しポチリ」なんていうことを検討する楽しみがあったくらい。ちなみに、この年越しという時期がまた良くも悪くもですね・・・今年もお疲れ様でした。来年も楽しもう!なんてホッコリしちゃう時期にもまだまだ検討の余地があったから、ついつい「ポチっとな」してしまうことも。
数年前までそんな感じだったけれども、今は新規入会希望も何かしら出資確定しないと入会すら出来ないという状態なので、明らかに飽和状態ではないだろうか。
ただ、供給<需要だからといって単純に馬を増やせば良いというものでもないのだろう。
これはキャロットクラブという一口クラブだけでなく、おそらく競馬に関わる世界全体の話にもなるはずだ。
例えば今はデビューを控える馬も増えすぎてしまったことから、デビューレースの抽選落ちという事象も起きてしまっている(※新馬戦の抽選落ち自体は昔から起きている。「落選の結果、次週へスライドする馬の数が多い」というのが昨今の印象です。)
それならばレースを増やせばいい、入会したくても出来ない人がいるならもっと馬を増やしたらいい。という話でもなく、競走馬がそれだけ増えたら管理をする牧場や厩舎、馬に関わる全ての人手も足りなくなってまうのは明らかで。
一口馬主という楽しみ方が身近になった分、これからそのバランスをどう取っていくのか?というのは何もクラブだけの問題ではなく、JRAが主体となって取り組んでいかなければいけない大きな課題のような気がしている。