2018/02/15
2020年11月1日の日曜日、東京・府中競馬場で開催された秋の天皇賞をアーモンドアイが制した。
日本競馬史上初、G1レース8勝目を挙げたアーモンドアイ。
シンボリルドルフ。テイエムオペラオー、そしてディープインパクト。キタサンブラック。
国際G1(海外)を含めるのであれば過去にG1を7つ勝利した馬は上記のとおり数頭いるけども、国内・海外含めるか含めないかも関係なく「G1最多勝利」の記録を塗り替えたのがアーモンドアイなのである。
2020年は、色々と記憶に残る1年だ
そして2020年は牝馬・牡馬ともに無敗三冠馬が誕生した初めての年にもなった。
牡馬はコントレイル、牝馬はデアリングタクト。
そもそも、これまでに(無敗かどうかに関わらず)牝馬・牡馬とも同年三冠馬が誕生した年があっただろうか。ちゃんと調べていないので何とも言えないが、記憶の限りでは無かったと思っている。
もしあったとしたらそれだけでも凄いことだけれど、それに輪をかけるように「無敗のまま」というオマケ付きである。
牝馬・牡馬ともに無敗三冠馬、G1最多勝利の記録を塗り替えた馬。記録づくめの2020年である。
この先、きっと同じような年はやって来ないんじゃないだろうか。少なくとも、生きているうちには無いような気がする。
それくらいに2020年は日本競馬界にとってすごい1年だったし、わくわくさせてもらった。
振り返れば2020年は新型コロナというウィルスにはじまり、何だかよく分からない1年になってしまいそうだった。
「だった」なんて言ってしまうと、まだ新型コロナは過去の出来事じゃないでしょうに!と叱られてしまいそうだけど、それでもここでは「だった」と言っておきたい。
自粛という言葉が広まり、生活様式の変化に沈鬱的になりがちだった1年でも、特別な思いを味わうことができる幾つもの出来事がそんな気持ちを少なからず払拭してくれたからだ。
そして、それは何も競馬界の話に限ったことではない。
ダルビッシュと前田健太両投手が、ともにサイ・ヤング賞の最終候補に残っている。こちらも日本に国籍をもつ選手が受賞したことはない。最終候補に残っているだけでも凄いことだと思う。
ついこの間、巨人の坂本勇人選手も2000本安打を達成した。(達成試合はヤクルト戦だったケドも・・・)
昔はなんだか遊んでそうな、そんな勝手なイメージがあったけれど2000本安打達成を期に出された記事を読んだら涙腺も緩んでしまった。
競馬が気になると、1年がもっと早く感じる不思議
そして「だった」と言っている時点で、実はすでに今年もちょっと年越し気分なのであります。
そう、歳を重ねる度に1年は早くなっていくとは言うけれど、それと同じくらい年越し気分がどんどん早くなっていってしまっている。
まだ11月も半ばというのに、今年1年たいへんなこともあったけども。オツカレサマでした的な感じにひとり勝手に浸りはじめている。
年越し気分に限らず、何かにつけていつも気が早い(と、たまに言われる)。
でも、人よりもちょっとだけお先に「今年もイチネンお疲れさまでしたなぁ」と感じはじめておくと、これから年末に向けもしも仕事が少し慌ただしくなるような事があったとしても、それはそれでオマケのような感じで何とか頑張れる。
その逆に、もしも年末までにまだ何かまたイイことがあったら、それもそれで特別なオマケのようなご褒美感がある。
年末気分を早めに迎えてしまうと掃除や片付けだって早めにやりはじめるから部屋もキレイになる。
こんな風に、人より少しだけひと足お先に年末年始気分になりはじめるのも、それはそれでけっこう良いことづくめだと思っているのです。
特に競馬好きになると毎週のように大きなレースが組まれていたりもするので、1年はもっと早く感じてしまうのではないだろうか。
職場の競馬好きな同僚の口癖は「もう有馬記念だよ、今年も早かったよネー!?」で、もう何度その言葉を聞いただろう。
でも、その言葉また今年も出たぁ~。また聞いたなぁ・・・と思うと、毎年どこかホッとしてしまったりもするのです。
そしてまたダビスタの話になってしまうけれど、有馬記念のレースになると画面のアナウンサーが
今年さいごのグランプリレース。暮れの中山を舞台にファンの夢をのせて走ります。
ってコメントを言うシーンが必ずあるのだけど、この一文だけで有馬記念ならではの情景が思い浮かぶので、自身にとっては名言のひとつだ。
12月も暮れの、からっ風の寒さとか。
年末なんだし競馬場へ来る前に、他にもっと何かやり残したことなかったっけ?なんて微かな思いもありながら、やっぱり来てしまっていることとか。
今日の有馬記念に、冬のボーナスぜんぶ注ぎ込んじゃっている人ぜったい居るよね?なんて、勝手な妄想話をしながらレースを待っている時間とか。
通称「おけら街道」と言われる道は全国各地にあるらしく、当然のように中山競馬場にもそう呼ばれる道がある。(競馬場から京成線・西船や東中山まで歩く道)
そんなおけら街道、12月ともなると有馬記念が終わって帰る16時過ぎはすでに暗くなっていたりするので、余計にわびしくなってしまうのだ。
そんな道をトボトボ歩いたあと「残念会&忘年会」と称し、西船橋へ飲みに行ったりとか。(これが結構たのしかったりするものです)
そういう悲喜こもごもな哀愁?のようなもの全部ひっくるめたものが「今年さいごのグランプリレース。暮れの中山を舞台にファンの夢をのせて走ります」に集約されている気がしている。
今年も残り1か月と3週間ほど。
ちょっと早いけれど、よい年末を迎えられるよう今から穏やかに過ごしていきましょう。
そして今年もまたそろそろ耳にするでしょう。
もう有馬記念だよ?今年もあっという間だったよね!