2018/02/15
4月さいごの週末、人生初「グルキャン」なるものに参加させてもらいました。
ひとりの自由気ままな気楽さが好きで、グルキャンなんて自身には縁遠いものだとずっと思っていた。
でも、サウナ師匠がせっかく誘ってくれて。そんな人生初めてのグルキャンは意外にも楽しかった。
グルキャン、グルキャンとはしゃいでいるけども、ソログルキャンという言葉もあるのですね。
今回はソロライダーさん5人が集まってのキャンプだったので、まさしくソログルキャンと言うものにあたるのかもしれません。
グルキャンは(も)、いいぞ!
そんなグルキャン初日の合流場所は「道の駅 たけゆらの里おおたき」です。
無事に5人揃ってまずは腹ごしらえということで、道の駅近くにある「てっぱつ屋」というラーメン屋にてお昼ごはん。
勝浦タンタン麺といえば、元祖と言われる「江ざわ」しか行ったことがなかったけれど、てっぱつ屋のこの勝浦タンタン麺も美味。
というか、てっぱつ屋の勝浦タンタン麺も江ざわのそれと何ら遜色なく普通に美味しいぞ?
元祖という文字に釣られてしまい、勝浦タンタン麺が食べたくなるたび何も考えず「江ざわ」にばかり行っていたけれど、他のお店の勝浦タンタン麺だって当たり前のように美味しい。
てっぱつ屋でお腹を満たしたあとは今回のキャンプ地「大原上布施オートキャンプ場」へと向かう。
今になって振り返ると、この週末で人生初なのはグルキャンのみならず。バイク5台が連なるマスツーっぽいものも初経験だった。
ちなみに「マスツーとは」をグーグル検索すると、こうあった。
マスツーとはマスツーリングの略称で、日本語で言う所の「集団ツーリング」のことです
勝浦タンタン麺を食べたラーメン屋からキャンプ場までは、およそ20分ほどの短い道のり。
わずか20分とはいえ5台のバイクの隊列に加えてもらって走ったのだから、これはもうマスツーっぽいものを初体験したと言っても良い部類に入るのではないか。そんなのマスツーって言わねぇよ!って誰かに言われたとしても、初めてマスツー(っぽいもの)したって今、声を大にして言いたい。
今まで自身のバイクの他、もう1台どなたかとのバイク2台としか走った経験がなかったので、複数台の隊列のなかにいるのがちょっと楽しくも緊張の数十分だった。
大原上布施オートキャンプ場で設営のち買い出し。そして、まったり。
今回の宿泊地は大原上布施オートキャンプ場。初めて訪れるキャンプ場。
前もって宿泊予定のキャンプ場名は教えて頂いていたので、事前にネットで見た際は「青々とした芝生が陽ざしに映えるファミリー向けキャンプ場」を勝手にイメージしていた。(そういう景色の画像しか載っていなかったんだもの・・・)
が、案内されたサイトはそんなホノボノとした芝生とは無縁。土と木々豊かな野性味あふれる区画だった。それがまた良い味でもあったけれど。
今回のグルキャンバイク5台の写真です。
Vストが3色並んで、太陽戦隊サンバルカンみたいになってる。そのうち秘密戦隊ゴレンジャーになる日がやってくるかもしれない。
ちなみにサウナ師匠はこんなツイッターを挙げていた。
いっさいの無駄を排し、そっと添えるヒトコトが自分にとってはいつもツボで。
自分が同じような写真をもとにツイートしたら、きっと前述のように「サンバルカンみないになってる」って、思ったことそのままの文章をつけてしまうはず。
こういう些細なツボがあって、何となく気が合って(と勝手に思ってる)初対面だというのに北極ラーメン食べてサウナ行って。今回のグルキャンに繋がっているのかもしれない。
設営後の買い出しから、焼き鳥屋さん開店時間
各々のテントを張り終えたあとは、再びバイクにまたがり最寄りスーパーへ食材の買い出しへ。
スーパーでいろいろ物色していると、学生らしき男女の集団も楽しそうに買い物へやってきていて。そんな光景がちょっとだけ眩しかった。
10人ほどの大学生(と思われる)男女は今夜、たぶん何処かでバーベキューをやるんだろう。
で、「あれ?あいつらドコいった?」なんて、誰が気づいたか野暮なこと言わなくてもいいのに、2人だけ居なくなってしまったことが気になっちゃって気になっちゃって、ついつい騒ぎ始める男子が必ずいるんです。※だいたいその男子は、居なくなった子へ片思いをしているという
そんな頃、いつの間にか居なくなっちゃった男女ふたりは、すっかり暗くなった浜辺を微妙な距離間を保ち歩いているんだろう。
男子「おれさ、けっこう前からオマエのこと気になっていたんだよね」
女子「え・・・。それ言ったら、たぶん私のほうが先に○○クンのこと気になってたもん」
男子「え?」
なんてぇことがきっと今晩あると思う。
と、買い出しを終えたスーパーの駐車場で盛り上がってしまうあたり、自分もオジサンになったものだとつくづく思った次第です。
ただ、幾つになっても妄想、いやイマジネーションと言うべきでしょうか。とても大事だと思う。
テント設営を終えたあと、キャンプ場内をぶらぶらしている時に見つけた程よい長さの枝にいつもの「焼き鳥のれん」を提げたなら。
他の方が、その上に持参されたソーラーランタンも提げてくれて。
焼き鳥のれんがランタンの灯りでぼんやりと照らされる、陽が落ち始めた頃に焼き鳥屋さんも開店です。
キャンプ=焼き鳥を振る舞いたい
誰かと行くキャンプでは、もはやそれが自身にとって当たり前になっているので、それぞれ食べたいものを自分のペースで作ったり焼いて食べるというソログルキャンの趣旨からちょっと逸脱してしまったかもしれない・・・
自分で作ったものを自分のペースで食べたいひとの小腹を、むりやり満たすような真似をしてしまったかもしれない。
あとになって思うと、勝手に串打ちして持ってきて焼きあがっては配り、焼きあがっては配り。どうかそれが迷惑にあたらなかったことを願う。
それでも七味、岩下の新生姜七味、岩下の塩の3種類を用いて味変もさせて。
美味しい美味しいとか、岩下からこんなモノまで出ているの?とか。この、ほのかな香りがする焼き鳥は今まで味わったことがないとか。
何となく焼き鳥でも盛り上がることができたので、とても嬉しいひと時だった。
そんな宴も進むなか、北海道ツーリング話だったり、九州や四国など未だ訪れたことのない憧れの地でのツーリング話をたくさん聞くことができた。
他の方が持参したキャンプ道具のいくつかが気になったりもした。(帰宅後にさっそくAmazonでランタンをポチってしまった・・・)
焚き火をしつつ、バイクやキャンプにまつわる話を思い思い話したり、情報交換をしてみたり。そんな会話のキャッチボールの良い時間。
バイクとキャンプが好きという共通点はあれど、初対面の人もいる中でのキャンプって果たしてどうなるんだろう?
そんな心配が多少あったけれど全くの杞憂だった。
5人揃ったら、会話なんてあっちこっち飛んだり、オレがオレがみたいなこと多々あるでしょうに。
そんな感じがなかったのが不思議。
帰宅後、参加されたひとりの方が「みなさんホントにジェンティルな感じで・・・」と、今回のキャンプに関する感想をSNSに挙げていらしたのをお見かけし。まさしく同じようなことを思ったのでした。
深夜の夜泣き子と、ラジオの渋い声の正体は・・・
それではそろそろ寝ましょうとなったのは23時ごろで。
各々テントにこもってしばらくすると、キャンプ場内に響き渡る小さな女の子の泣き声。
泣き方からするとたぶん4~5歳くらいの女の子かなぁ。昼間は楽しく遊んで気分も高まった分と、きっと普段とは違う慣れない場所が急に怖くなっちゃって仕方なくなってしまったのだろうか。泣きながら何を言っているのかまでは分からないけど、ずっと叫ぶように泣いていた。
まぁ仕方ないなぁ。親御さんも周りに迷惑かけちゃいけないなんて思ったりもして、辛かっただろうなぁ。
延々と泣き叫んでいるので当然のごとく寝つけず。
カバンに忍ばせてきたハンディラジオを取り出し、受信状況の良いチャンネルを適用に聞き始める。
そして、誰と誰が会話しているのかも分からないラジオの会話に集中。
質問するひと「コピーライトの仕事は今もやっていらっしゃるのですか?」
誰か「そういう、何かをプレゼンをしたら誰かがイチバンだと思ってくれて。そういう仕事からは一線ひいたところでやるようになりました」
ぼ~っと聞き始めたラジオの向こうの「誰か」はとても渋い声。声色から察するに、60歳をすぎたような感じだろうか。
そして話の内容から、どうやら今夜のゲストはコピーライターのようである。
質問するひと「最近の若いかたの、自分探しってどう思われますか?」
誰か「自分探しなんていっても、自分なんてものはけっきょく何者でもないんです。自分が尊敬できる人を見つけることが、自分探しにつながるんじゃないかなとボクは思うんです。」
急に話題を変えて、自分探しについてなんて無茶振りだな・・・っって思ったけども。
その、元コピーライトの方の言葉は「あぁ、すごく良いなぁ」って思った。
その昔、自身にもそういうトコロがあったな。自分は何がやりたいのか?とか、自分には何が出来るんだろうかって悶々していた頃があったなぁ。
憧れる人を見つけるのは、そういう無駄な自問自答によって堂々巡りしてしまうことから抜け出すひとつの術かもしれない。
そういえば「自分は何も持っていない」なんて思い込んでいた時期もあった。
いま思えば、どうしてそこまで自信なかったんだろう・・・
それじゃあ今は自信というものがあるのかい?と思えば、「ある」なんて当然思ってはいないけども。
ただ、人それぞれ良いところもあって、もちろん悪いところもあるわけで。みんな違うから成り立っているんだろうなぁというようなことは意識するようになった。
良いところだけ切り取ってやっていくなんてことはもちろん出来ないのだけれど、皆がみんな強いところもあれば弱いところもるし、得手不得手がそれぞれにあって。
そんな集まりだったり対人関係のなかで、それでも良いモノを作りたいとか、気持ちよくやっていきたいと思ったとき、そんな「ヒトそれぞれ」があるってことだけ忘れないようになったら、きっと身の回りの物事も上手くまわり始めるんじゃないだろうか。
自信なんてもの今も皆無だけど、みんな自信があるトコロ、ないトコロが人それぞれにあるだろう。そう思ったら、自然と補い合いながらやっていこうって思えるもの。
それにしてもこの渋い声の元コピーライターの方、ひとことヒトコトが良い言葉だなぁって思っていた頃。
進行のかたが、これが最後の曲ですって。
今日のゲストは糸井重里さんでした。糸井重里さん作詞、忌野清志郎さん作曲「パパの歌」でお別れです。
渋い声の正体、糸井重里なんかーい。
って、なかなか寝付けず寝袋こもっている格好のまま、ひとりツッコミした。
今でもほぼ日の「今日のダーリン」をたまに読んでは、うんうん。あるある。とか、分かる!って共感してしまう、糸井重里さんだった。
たまたま集まったバイク&キャンプ好きな人たちと楽しい時間を過ごし。
たまたま眠れずにテントの中でつけたラジオで、とても良い話を聞くことができた。
そんな一夜でした。
道の駅 たけゆらの里おおたき
てっぱつ屋 佐野店
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