2018/02/15
日本海に沈んでゆく夕日を見に行くだけのツーリングも最終日。
ホテル門前の湯にて、早朝風呂&サウナ1セットを満喫してからの出発です。
まずは前日にお会いしたハーレー乗りの方にそれとなく教えていただいた「駅のホームの、すぐ目の前が海」という場所が気になっていたので青海川(おうみがわ)駅を目指すことに。
行ってみたら、本当にホームの目の前が海でした。長岡ナンバーの車も沢山停まっていたので、地元でも有名なスポットなのかもしれません。
駅の両脇は山と山に囲まれているため、ちょっと気合を入れて高台まで登れば「青海川駅がどれだけ素敵なロケーションか」を俯瞰してみることも。
そんな青海川駅をあとにして、次の目的地は十日町にある割烹料理屋さん。
今回のぶらり福島~新潟ツーリングで立ち寄る最終目的地にさだめていた場所となります。
日本海を見たかったのは口実で、旧友に会いに行きたかっただけだ
「只見いいよ、只見」とオススメしてもらえたからとか。日本海に沈む夕日を見に行くから、とか。
それらすべて口実に過ぎないのかもしれない。本当は、新潟で暮らす旧友のところに顔を出してみたかっただけなのかもしれない。
かもしれない、かもしれないって自身のことなのに曖昧な表現だけど。
ただ、いつか行ってみよう、いつかひょっこり会いに行ってみよう。バイクで色々なところを巡る楽しさを知った頃から、心のどこかでずっとそう思っていたような気がする。
15年ぶりくらいの再会だろうか。ひさしぶりだなぁ、いきなり行って迷惑じゃないだろうかなんて考えながらだったから、青海川駅から南下して十日町へ向かっているあいだ、ずっと気もそぞろだった。
暑さも影響してしまったのか、パネルのエンジン警告灯が初めて灯るということも経験して余計にそわそわ。
そんな、どこかふわふわした気持ちのまま1時間ほど走ったらあっという間に目的の場所にいた。
新潟県十日町にあるさわだやは、学生時代の友人が実家のお店を継いで切り盛りする割烹料理屋さん。
12時ごろ着いて入店すると「ご予約されている方ですか?」と尋ねられたのは、結婚式でお会いしたことは覚えている友人のパートナーでした。ごめんなさい、ちゃんと会話した記憶もないのか、単に覚えていないだけなのか名前も出てきません。
いえ、予約していません。と答えると、それでは車内でお待ちいただいていいですか。と案内をされ。
う、うーん・・・アポなしでやってきてしまったとはいえ、車内でクーラーを入れて待てる環境ではない・・・ここは思い切って、ご主人の知人であることを告げる。
すると「お名前うかがってもいいですか?」と聞かれたので名字を伝えると、間髪入れず「えー!?○○くん?」と返ってきて自分のほうが驚いた。
友人のお嫁さんの名前が出てこない自分が急に恥ずかしくなったけれど、何だか嬉しくもあった。
臨時でカウンターに一席設けてもらって、海鮮丼とミニカツ丼のAランチセットをいただく。
そんなカウンター越しに、厨房の様子も少しだけ伺い知ることができる。
皆さんとてもお忙しい様子で、ゆっくりと雑談でも・・・なんていう雰囲気は皆無で。こう言っては失礼かもしれないが、ここまで賑わっていて世間話もままならぬことを想像していなかったのである。
お客さんがひっきりなしに入れ替わり立ちかわりやってくるので、あまり長居しても迷惑かと思い。ごちそうさまを告げ店内を後にして駐車場に向かうと、勝手口のほうから外に出てきてくれた旧友としばらく立ち話。それでも時間にして5分くらいだったでしょうか。
昔と変わらず元気そうで何より。
せっかく新潟へ行くなら前もって連絡を入れ、夜はゆっくり話でも。出発前にそんな計画と時間もよぎったりはしたけれど。
お酒でも入って良い気分になっちゃうと、それはそれで楽しいとは思う。でも、そういう時って経てして昔話ばかりに花が咲いちゃうものだ。図らずも。
僕らはまだ、昔こんなことあったよね。と懐かしんで楽しむ段階ではない。さわだやの盛況ぶりを見ても、そう確信した笑
だからちょっとだけ寄ってみたんだよ。只見から新潟をぶらっと巡ってきた帰りなんだ。
最初からそんな感じにしたかったのかもしれない。
それはきっと友人も同じようなことを思ってくれているのではないか。人の気持ちは分からないけれど、この時ばかりはそうだと勝手に思っている。
別れ際、さいごに差し出された手で握手したりなんかして。ランチ代を渡そうとしたら「帰りのガソリン代にして」って。なんだか、タダ飯を食べに行くための新潟ツーリングになっちゃったじゃないか。
この先もう少しだけ歳を重ねたとき、あらためてぶらっと訪れようと思う。その時こそ前もって連絡をいれよう。
僕らはまだ、懐かしんで楽しむ段階ではないのだ。
2021年7月25日の道のり
走行距離:374km
エンジン警告灯とFIランプが点いてしまったこともあり、最後は少しビクビクしながらの帰宅。
群馬県の「法師温泉 長寿館」という場所にも立ち寄ってみたかったけれど、エンジンの調子も気になることから今回は諦めてそのまま帰路へ。
総走行距離784km、3日間の気まま旅もこれにて無事、終了。
只見も上越も、走っているだけでとても気持ちのよい道がたくさんあった。山と川、あとは夏の青空しかないような道でも、これこそ走ってみたい道そのもので。相変わらず、ただただ、走って巡るだけの3日間。
今回で新潟すべてを廻りきった訳ではないし、まだまだ気持ちの良い道はたくさんありそうだけれど新潟も初バイク巡りできました。
次回ぶらりツーリング旅こそは以西という気分になってきています。47都道府県、バイク巡りはまだまだこれから。