2018/02/15
2018年の東京十社めぐり、3月は芝大神宮へ参詣しました。
JR山手線・京浜東北線「浜松町駅」北口を出て、芝公園に見える大門を目印に向かうこと約5分。オフィスビルに囲まれた中に芝大神宮はありました。
芝大神宮について
- 御祭神:天照皇大御神・豊受大御神
- 例祭日:9月16日
- 所在地:東京都港区芝大門1-12-7
- 最寄駅:JR山手線・京浜東北線「浜松町駅」北口より徒歩5分
- 公式サイト:https://www.shibadaijingu.com/
御由緒
平安時代寛弘二年に創建、古くは芝神明と称したが明治五年正式に官許され芝大神宮に改称す。祭礼は期間の長さから(11日〜21日)「芝神明だらだら祭り」として知られ、生姜市、甘酒茶屋で有名、授与品には「千木筥(ばこ)」がある。これは東京の郷土玩具としても知られている。江戸時代境内でおきた、め組鳶と角力とのいさかいは「め組の喧嘩」として再三歌舞伎で上演せられ、その半鐘は今でも宝物として当宮に保存されている。
引用:東京十社めぐり 芝大神宮より
「め組」について
少し話が逸れますが、御由緒に「め組」という言葉が出てきました。今までに何度か耳にしたことがありますが「め組」について詳しくは理解をしていなかったので、この機会に調べてみました。
江戸時代、江戸の町火消しは「いろは」48文字を使った各組に分かれていたそうです。「め組」はそのなかの一つで、200人を超す大世帯だったようです。
当時、町火消の中核をなしたのは、その身体的能力の高さから「鳶人足(とびにんそく)」と呼ばれていた鳶職。組織ごとの対抗心や気性の荒さから、騒動を起こすこともしばしば。「め組の喧嘩」もその中のひとつで、町火消し「め組」の鳶職と江戸相撲力士の間で起きた大乱闘です。
喧嘩騒ぎが次第に大きくなっていく中、「め組」のメンバーが仲間を集めるため使ったのが、火の見やぐらの半鐘。そう、火事を知らせるための鐘です。本来は災害を知らせるための鐘の音を、喧嘩に使っちゃったんですね。
大乱闘の後に関係者は裁きにかけられますが、奉行が下した判決は「騒ぎを大きくした半鐘に責任がある」として、半鐘の島流しだったそうです。この半鐘も明治時代には島から戻され、今の芝大神宮に保存されています。
昔、「め組の大吾」という漫画がありましたが、この「め組」も江戸時代の火消し由来なのですね。
東京十社めぐりを始めてからというもの、こういった、ふと表れた単語をきっかけに当時や今を掘り下げていくのも楽しみ方のひとつとなっています。
御朱印
御朱印の初穂料は500円で、境内右手にある社務所で授かることができます。
他神社では300円なのですが、御朱印の他に「道中安寧御守り」と「生姜飴」を頂けます。なぜ「生姜飴」なのかは、この後に記載している「だらだら祭り」と関係しています。
だらだら祭り
芝大神宮の秋祭りは「だらだら祭り」の名で親しまれる。毎年9月11日から11日間「だらだら」と続くことが由来だそう。だらだら祭りの期間中は、当時は神社周辺で多く作られていたという生姜がお供えされ、境内や参道でも生姜が振る舞われたり売られるために、別名「生姜祭」とも呼ばれています。生姜飴を頂けるのも、こうしたことが理由なのですね。
ちなみに先ほど「め組」のお話で島流しになってしまった半鐘は、「だらだら祭り」の期間中のみ境内に一般展示されるそうなので、次回は拝見させて頂こうと思います。
地図
2018年の東京十社めぐり記録
- 根津神社
- 神田神社
- 亀戸天神社(2018年2月12日)
- 白山神社
- 王子神社
- 日枝神社
- 品川神社
- 富岡八幡宮
- 氷川神社(2018年1月20日)
- 芝大神宮(2018年3月3日)