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FTR223からVスト250乗りになりました。明日はバイクと、どこ行こう。バイクでトコトコ、どこ行こう。

【千葉県一周ツーリング】赤い犬を愛でるバイク旅

time 2021/09/24

【千葉県一周ツーリング】赤い犬を愛でるバイク旅

千葉県には、日本に誇れる2大ゆるキャラが存在しています。

そのひとりは、言わずもがなふなっしーである。

梨の妖精として突如あらわれ、一時期はお昼の笑っていいともから夜のゴールデンタイムまで見かけない日はないんじゃないか?というくらいお茶の間を沸かしたことのある人気キャラクター、ふなっしー。ゆるキャラであるにも関わらず、少しだけ毒舌も含んだ発言が、当時他のご当地キャラクターとも一線を画していました。

船橋の特産品のひとつである「梨」と「船橋」を上手い具合に掛け合わせた「ふなっしー」というネーミングもナイスですね。

ただ、千葉の梨で有名なのはどちらかというと鎌ヶ谷や市川あたりという印象が個人的には強く、ふなっしーの登場で「梨=船橋」のような風潮になってしまったのだったとすれば、それはそれでちょっと残念な点でもあります。

10代の頃はずっと鎌ヶ谷在住だったことからどうしてもひいき目に見てしまうのですが、鎌ヶ谷の梨はとてもみずみずしく、甘い。8月になると各直売所では不揃いの梨たちが4、5個ほどビニールに入れられて800円くらいで売られています。船橋の梨に負けず劣らず美味しいので、機会あればぜひ鎌ヶ谷の梨もご賞味ください。

そして千葉の有名キャラ、もうおひとかたはチーバくん。真っ赤な犬がモチーフのチーバくんです。

こちらチーバくん、2010年に千葉県で開催の国体マスコットとして採用されたのが始まり。当初は国体のキャラクターとして役目を終える予定だったらしいのですが、予想以上に人気となったことからそのまま千葉県のマスコットとなったそう。すごいぞチーバくん。

ちなみに千葉県の許可を得るだけでチーバくんのデザインを商品に用いたり、商用目的のイベントでなければ着ぐるみだって貸し出してもらえちゃえます。この懐の広さ、やっぱりすごいぞチーバくん。(詳細は公式サイト「チーバくんの広場」に載っています)

そうだ、チーバくんを描いてみよう

そんなチーバくん、もはや知らない人はいないと思いますが「千葉県のカタチ」をモチーフにしているのも有名な話。

ただ、千葉は本当にチーバくんの形をしているのか?と、ずっと気にはなっていて。もしかして若干むりやり犬に見立てたのではないか。ふなっしーの商魂ならぬチーバくんの商魂のようなものが見え隠れしていたのではなかったか。

今でも話題にあがる「アポロ11号は月面着陸なんて、していない」と同じように「千葉県は、実はチーバくんの形なんかしていない」説、そんな疑惑の念を振り払うため、実際にバイクで千葉県ぐるっと1周廻って検証してみることにした。

チーバくんの広場」より画像をお借りしています

と、ここまで書いて「おや?」と思ったのだが、たしか同じような日記を過去にも挙げていた記憶がよみがえり。ブログ内を検索してみたところ、やはりありました、ありました。

そうなのです。いよいよ、この思いつきを実際の行動に移す時がやってきたのです。

グーグルのタイムラインで、チーバくんを描いてみよう

時は2021年9月22日、水曜日。シルバーウィークに合わせて取った夏休み、長引くコロナ禍や緊急事態宣言の延長で四国旅も諦めたシルバーウィーク夏休み。

不要不急の県外移動は控えた(というかギリギリ他県に踏み入れない)千葉県外周ツーリングを今こそやっておこうと思ったのでした。

まずはグーグルのマイマップ機能を用いて、(実際に立ち寄ることはないとしても目印用に)外周にある要所、要所を選択・登録していった。

新浦安から北上して野田の千葉最北端~銚子の千葉県最東端の道程ですでに疲れそうである。で、そのあと南下して鴨川、館山あたりはもう何となく惰性で行けちゃいそうな気もしていた。そして最後に富津、君津を抜け国道16号を走るときには既に陽もとっぷりと暮れ、たぶん半ベソかきながら走っている自分が想像できる。

何はともあれ朝4時起床、5時頃に出発です。

まずは新浦安駅からディズニーランド方面へ。ディズニーリゾート駐車場入り口で、いつかバイクと1枚を撮ってみたかったスポットに立ち寄りました。

日中だとつねに誰かしら記念撮影をしているのでつけこむ余地もなかった、この場所。しかし、この日は夜明け前の5時である。ひとり独占状態であった。

赤い犬を愛でるツーリングルートまとめ

当日のルートは、だいたいこんな感じです。

① IKEA TOKYO-BAY店を出発地として、浦安方面へ

事前に調べていた天気予報だとこの日は曇りのはずだったが、出かける時には小雨が降っていた。まぁ、何とかなるだろう。念のためのレインウェアもトップケースに常備しているので気にせず出発。

② 船橋から市川を抜け、浦安方面へ。ディズニーリゾートをぐるっと廻る

ここはちょうど、チーバくんがぺろっと出した舌にあたる部分。チーバくんのペロリ舌はチャームポイントのひとつだろし、これがあるのと無いのとではだいぶ違うような気がしたので、多少面倒であっても出来るだけ浦安海側の道をぐるっと一周しておきました。

③ 浦安から市川、松戸、流山を抜け、野田へと北上

チーバくんの鼻先を目指し、ひたすら北上。ここでも、できるだけ江戸川沿いを走ることに徹しました。柏や野田周辺は埼玉へと渡るための橋手前の道がいつも渋滞している印象があります。この日も、そんな渋滞に自ら飛び込んでしまい・・・。もう少し詳細なルートを事前に考えておけば、そのような渋滞に巻き込まれることもなく、野田までの道も30分は違っていたのではないかと思います。

④ 野田にある街道ラーメン美味、建材会社を目印に折り返す

野田の最北端まで行ってしまうとおそらく鼻先がかなり尖った感じになってしまうと思われ、ほどよい処で折り返すことに。5時に船橋を出発し、この時点でまだ8時前。いけるはずだ、いける・・・・そう言い聞かせ、そのまま銚子へと向かうのでした。

⑤ 野田から柏、我孫子、印西に成田を抜け、銚子を目指し東へ、東へ

利根川水郷ラインをメインに走り、ただただひたすら東を目指します。利根川水郷ラインは信号が少ないので気持ちよく走れる。

⑥ 銚子では銚子駅手前の交差点を目印に、南下

ここも鼻先と同様、犬吠埼のある最東端までは向かわず、ほどよいところで折り返しました。(折り返し地点は銚子大橋前交差点)

⑦ 銚子から旭、匝瑳や一宮を抜け、いすみ方面へ

左手には海、右手はサーフショップ。そんな気持ちのよい道をひた走る。

⑧ いすみから鴨川、南房総を抜けて館山

時おり大海原を眺めながら走ることができる。やっぱり南房総、館山の雰囲気が好きだ。

⑨ ここから北上し、鋸南、富津、君津、木更津を抜けてスタート地点へ戻る

袖ヶ浦からの国道16号、覚悟はしていたけれども大渋滞。渋滞中、グーグルマップのナビは回避の別ルートを何度も懲りずにオススメしてくれるが、できるだけ16号をなぞってチーバくんの喉元~下あごをキレイに描くのだ、もとい撫でるのだ。そんな覚悟(何の覚悟?)があったため、ナビのルート変更も「しない」「しない」をタップし続ける。わずか60kmほどの距離なのに、ナビの予測通り2時間半ほどかかってしまった。

あとから振り返って思うのは、千葉外周の道で渋滞となるポイントはわずか数か所である。袖ヶ浦から千葉までの国道16号、船橋~浦安間の国道357号。その他にも野田から埼玉へ渡る橋の道や銚子市内と、ところどころの渋滞はあるけれども、この2つに比べたら気になるものではない。

国道16号と357号を何時に走り抜けるかをイチバンのポイントにしたほうがいい。可能であれば2つとも明け方前に走る抜けるとか。できれば夕方時間だけは避けるとか。

明確な目的もなく走らせていて気づいた、無の境地

お題に「赤い犬を愛でる旅」としたのも、道中、ひたすら走っている時に「ここらはきっと頭頂部あたりだな」とか「いまはチーバくんの背中あたりか。なぞるように丁寧に、優しく走っておくか」などと想像しつつ走ったもので。

いい景色を眺めているだけでも気分は良いけれど、さすがに何度も走ったことのある道は目新しい発見もなく。ただただ、チーバくんを愛でている(つもりの)感覚をメインに走っていたのです。

そして不思議なもので「どこそこへ寄ろう」「あそこで美味しいもの食べよう」という目的もなく、ただただ「千葉県をできるだけ外回りに走ったら・・・」のために走っていると、まったくもって無のままに走ることができるということを、今さらながらに知ったのでした。

今回はチーバくんになるのか検証で走っているけども、もしかしたら☆(星型)を描ける道だって世界のどこかにはあるのかもしれない。

軌跡として一生残るタイムラインなのだから、タイムラインでプロポーズの言葉を描くのもアリではないだろうか。その場合、ひらがなや漢字は厳しいからローマ字の筆記体に成らざるをえないでしょう。

週末、君のことを想いながらツーリングに行ってきたんだ。ほらメアリー、ちょっとこれを見てくれないか?

(そっとスマホを差し出すジョン)

ずいぶんと同じところをぐるぐる廻ってきたのね。それにしても、あなたって本当にバイクが好きなの・・・ね・・・

(ここでタイムラインをなぞり、その意味に気づくメアリー)

まぁ、なんていうことジョン!

そんなことを想像しながら、ただただ、ひたすら走っていた。(ぜんぜん無の境地じゃないですね)

2021年9月22日の道のり

移動時間はちょうど15時間、総走行距離390km。

走行距離390kmはおそらく北海道で近いものがあったと記憶しているけれど、15時間走ったのは初体験である。

千葉のできるだけ外周を廻ったら、ホントにチーバくんっぽく見えるのか?

そんな素朴な疑問がきっかけだったけれど、いざ実際にやってみたら、ちゃんとチーバくんに見えるではないか。やっぱりすごいぞチーバくん。疑ってごめん。

出発前夜、娘に「チーバくん検証ツーリングやろうと思っている」と伝えたら、くだらな!と一蹴されてしまったけども。帰宅したのち、実際に巡った軌跡を見せたら「確かにチーバくんだ」とも言っていた。心なしか「へぇ~」という印象に変わっていたような気もしたのは、都合のよい解釈かもしれない。

それでも言い訳じゃないけど、くらだないっていう誰かの言葉はワタクシ誉め言葉だと思ってますからね。強がりでも何でもなくて。

誰かがくだらないと思うって、文字通り誰かにとってはくだらない(どうでもいい)コトなのだけれど、裏を返せば誰の目も気にせず楽しんでいる証じゃないですか。なぜなら、くだらないって思われるんじゃないか?なんていう他人の目が常に気になっていたら鼻からやろうともしないはずだから。

だから、誰かがくだらないと言うようなことこそ自身が楽しむべきものとして、慈しみと自信をもって大事にしてあげたほうがいいと思う。

以前、SNSで「こんな車を買って弄る気が知れない。おまえは変態だな」と会社の先輩に言われショックを受けた、という方をお見かけしました。「変態」これもまた最高の誉め言葉です。大変態でいいと思います。何かにのめり込んでいる証拠でしょう。

人には人それぞれの価値観、それぞれの楽しみがあるんだもの。これからもくだらないこと変態的なこと大いにやっていこうじゃありませんか。行き詰まりを感じてしまったとき、滞りのようなものを抱いてしまったときに助けてくれるのは他でもない、それはきっと自分が本当に楽しい、好きと思ってやってきたことでしょう。自分の好きなこと、好きな時間は自分のなかの礎みたいなものを築いているはずなのだから。

 

ただ、15時間をかけて走り続けた千葉1周、もう2度とやる事はないだろう。身も心もくたくたです。2日経っても何となく体が重い。ただ、これもまた今だから出来ること、出来たこととも言える。千葉県を1周するなんて人生最初で最後のことだろう。

おしまいに、折り返しポイントなど目印になりそうな場所を残しておきます。

ディズニーリゾート

街道ラーメン美味

銚子大橋前交差点

洲崎灯台

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このVストに乗っているひと

けんけん

けんけん

鉄馬も好きだけど、本当の馬も好き。一口馬主やっていらっしゃるライダーさんいらっしゃいましたら、よろしくお願いします。「FTR223と行く」ブログを書き始めたら、なおさらバイクへの愛着が増してしまったので、そんな愛情をココにどんどん残していきます。どうぞ宜しくお願いします。