2018/02/15
7月の某週末は、猛暑のなかグルキャンへ。
場所は北茨城にある「高萩ふれあいの里フィッシングエリア キャンプ場」です。
フィッシングエリアという冠名のとおり、ニジマスやイワナ、ヤマメなど川魚の釣り堀がいくつもあって、キャンプで利用したこの週末も朝はやくから釣りに興じる人たちで賑わっていました。
ひぐらしが鳴き始めたら、それが宴の始まり
高萩ふれあいの里は、高萩インターを下りてからもしばらく続く山道を上っていく。ホントにこの山道の先にキャンプ場があるのか?という感じの場所にありました。
キャンプ場到着後、それぞれに仕度や設営も終えたあと、ふぅっと一息ついてドカっとチェアに腰をおろした時に初めて気づいた。
見渡せばあたりは山の緑と青い空。聞こえてくるのは小川を流れる水の音。山奥なだけあって最高のロケーションです。
少し陽が傾きはじめた17時頃、ひぐらしがあちこちから一斉に鳴きはじめ「これぞ夏」という雰囲気にも癒されました。
そんなひぐらしの声で思い出したのだけれど、昔、祖父母の家が鎌倉の山のふもとあたりにあって。
夏休みになると親に連れられて行く祖父母実家は、家のすぐ裏が山。そしてご近所には小さな霊園というロケーションでした。
夕方になると裏山からいっせいに聞こえてくる、ひぐらしの鳴き声。
今でも記憶に残っているそんな風景が、とても苦手だった。苦手というか、どこか怖かったのかもしれません。
ひぐらしが夕方に鳴くのは死者を偲んでいるからとか、そういう話を聞かされたこともあり。そして墓地も近いうえ、夜になると真っ暗で。
そういう色々なことがセットになっているので、今でもひぐらしの声を聞くと何かと色々想ってしまったり。
やがて死ぬ 景色は見えず 蝉の声
ひぐらしの鳴き声について調べていてたまたま知ったのですが、芭蕉が詠んだ有名な句のひとつらしいです。
この句を深いと思ったのは、果たしてやがて死ぬのは蝉なのか。それともほかの誰か、だろうか?病床に臥した人が、外の景色は見えずとも蝉の声だけは聞こえてくる情景なのかもしれないなぁ、なんて。
そんな夕暮れ時、ビールをぐびっと頂きながらベーコンとトマトの焼き串を仕込んでいると、蛍と思われる虫が飛んできてジョッキグラスのふちに留まる。
蛍は美味しい水にやってくると言いますから、やっぱりアサヒビールに誘われてやってきてしまったのでしょう・・・
ちなみにこのビアジョッキ、娘が小学4年のころに誕生日プレゼントとして送ってくれたもので。
今でもキャンプ時には欠かさず持っていって愛用させてもらっています。千葉はもちろん、北海道に長野に。
ソロキャンプでも何でも、やはり何か思い入れある道具が傍にある、そういうモノに囲まれているというのはどこかほっとするものです。
ビアジョッキに限らず、オピネルのナイフや金物横丁で買ったアルミの食器でも何でも、使い続けていくうちにどんどんと愛着が沸いてきて。そういった思い出あるものばかりに囲まれて過ごすキャンプはとても楽しいしですし、とても落ち着きます。
最終的には、図らずも思い入れあるモノたちとシンプルに過ごすキャンプが目標だったりするかもしれません。
いつもの焼き鳥のれんを提げたら、焼き鳥屋さんの開店
そして恒例の焼き鳥のれん、新調したランタンポールに提げたなら焼き鳥屋さんの開店です。
焼き鳥を丹念に焼き焼きしているところで、キャンプ場のオーナーさんがサイトまで自転車でやってきて。
自家製のニジマス燻製よかったら食べてみてください。と一尾ゆずって頂きました。
軽く火で炙るともっと美味しくなりますし、ちょっと塩っけ効いているのでお酒のおつまみにもぴったりですよ。
なんて言われたものだから、それ聞いてしまったらもう炙るしかないじゃないですか。
ほどよく熱を通してから身を開き、一口食べたら口のなかに広がる燻製ならではの薫りと塩味、川魚特有の身のやわらかさ。
ぱくっと一口、ぐびっとひと飲み。を繰り返し、あっという間に平らげてしまいました。
この燻製ニジマス、お持ち帰り用として受付所でも販売されていたので、誰かにも食べさせたろ・・・と思ってお土産に購入しました。
ちなみに量り売りで100グラム300円です。なるべく肉厚なものがオススメということで、比較的立派なものを二尾選んで900円でした。
グラムだと分かりにくいですが、1尾450円前後をイメージするとよいかもしれません。
高萩ふれあいの里フィッシングエリア、自宅からはちょっと遠いですがロケーションも抜群、燻製ニジマスも美味しいので、またいつか行ってみたいと思います。
釣り堀で釣ったニジマスを、その場で焼き魚にして頂くのも美味しそう。
ただ、燻製ニジマスもまた食べたいのでその時は魚づくしのキャンプとなりそうです。