2018/02/15
2020年、夏の長野ぐるり旅2日め。
初日に宿泊した渋温泉のお宿チェックアウト前に、やり遂げておくことがひとつだけ。
「厄除巡浴・外湯めぐり」の満願成就である。それが目標にあったので、スマホでセットした7時の目覚ましでムクリと起床。
旅先だと宿でもテント泊であっても、自然と7時前後には目が覚めるから不思議。日頃の平日も、こうやってスパっと起きられないものだろうか・・・
渋温泉&奈良井宿でノスタルジックを味わう
起床後、浴衣を整えてからすぐに外湯へ。
昨晩から渋温泉の町中をぶらりと散策して思ったけれど、すれ違うのはほんの数組の旅行客か、犬を散歩させている住人の方くらい。
外湯だって、すべての浴場の写真を撮ることができたのが不思議なくらいだ。他に入浴中の方がいれば、当然できないことなのだから。
いくら平日の金曜だからとは言え、やはり観光に訪れる人自体はかなり減ってしまっているのではないかと思う。
九番湯「渋大湯」
渋温泉、外湯巡りの最期を飾るにふさわしい九番目のお湯「渋大湯」がこちら。
九湯の中でもっとも広く、6畳ほどの広さ。朝から天気もよく、天窓から差し込む日差しが気持ち良い。
しばし、のんびり浸かったら寝起きの頭もスッキリでした。
高薬師「和光庵」
九湯すべてのご朱印を揃えたら、巡浴外湯めぐりの総仕上げは七十八の石段を上った温泉街裏山の高薬師さんへ。そこでお参りして印受をすれば満願成就。
と思っていたけれど、高薬師さん周辺は補修工事中のためお詣りできず。
その代わり、九番湯近くに「臨時朱印所」が設置されていたので、そちらで朱印を押して完結。
こちら臨時朱印所に飾ってある手拭いサンプルを見て初めて気づいたけれど、急須みたいな形の朱印は、本来は浴場の名前の上に押すものらしい。
渋温泉街、路地裏の雰囲気がたまらない
世の中には色々なフェチがある、と思っている。人に言えないものから、え!?そんなトコロに萌えるの?というようなものまで、本当に様々ではないだろか。
自身の「路地裏フェチ」も、そんなひとつかもしれない。
ちょっと脇道をそれてみた時の、あの路地裏の雰囲気がたまらく好きなのだ。
狭い路地裏の先、同じく狭い頭上に夏空がちょこっとだけ垣間見えたり。なんなら、路地裏に面した民家の小窓は網戸になっていて、テレビや何か炊事場の生活音がもれ聞こえてきたりしたら、もうたまらないだろう。
渋温泉にはそんな路地裏がたくさんあって、ちょっと散策するだけでも昔ながらの温泉街の雰囲気を思う存分に楽しめる。
日帰りでも何でも、初めて訪れる町では「路地裏」と「最寄り駅周辺」を散歩がてら歩いて廻るのが特にお気に入りで。
どちらにも共通して言えることだけれど、たぶんそうすることで少しでもその土地の生活感を感じ取りたいのだと思う。
いま自身が住んでいる土地とは少しだけ離れた場所に訪れた時、それでもまた同じように人々が生活をしているんだ。というのを感じるだけで、それでまた旅気分になると言ったらいいだろうか。
旅行にいったら観光名所を巡るだけが旅じゃないと思っている。もちろん、観光名所も好きだけれど。
ただ、旅先で同じように生活している人たちの息吹や生活感を少しばかりでも感じられた気がする瞬間は、名所を巡ることと同じくらい旅気分にさせてくれる時がある。
チェックアウト後、渋温泉の思い出に六番湯「目洗の湯」前でバイクを1枚。
奈良井宿(ならいじゅく)に向かって、ひた走る
渋温泉を出発した後は、次の目的地「奈良井宿」に向かって下道をひた走る。
この日も朝から晴天(というか真夏日)で、走っていて気持ち良いけれど、とにかく暑い・・・。
渋温泉から約2時間ほど走ってたどり着いた奈良井宿の風景はこちら。
渋温泉の町並みとはまた違う、昔ながらの宿場町の雰囲気。
この建屋ひとつひとつ、それぞれ別名字の表札が掲げられているので一軒、一軒が別の家なのだと思うけれど、隣家との間にすき間はなく、まるで長屋のようにほぼ全ての家が壁一枚隔て繋がっている。
こりゃ火事なんてもっての他、火のもとには十分に気をつけないとなぁ。と、余計な心配をしてしまった。
江戸の町も、ひとつ火事が起きたらあっという間に火の手が広がってしまったという話をどこかで聞いたことがある。それは日本家屋が木材中心というのもあるけれど、きっとこの奈良井宿のように、家と家が密着していたことも大きな要因なのではないだろうか。
なんて、遠い昔の出来事に思いを巡らせたりするのも、奈良井宿のノスタルジックな雰囲気のせいだろう。
その昔、奈良井宿は参勤交代など京都⇔江戸を行き来する人たちの休息場所として栄えたそう。このあたりにある中山道という急坂が難所だったらしく、きっと大切な安息地だったのだろう。
奈良井宿で食べた長野名物・一口ざんぎ(唐揚げ)も美味しかったけれど、町のいたるところにある湧き水がとても美味しかった。
長野ツーリング旅2日目のこの日は、渋温泉→奈良井宿→高ボッチ高原~ビーナスライン→五光牧場オートキャンプ場という、ちょっとだけ長距離な移動予定だったため、奈良井宿の端から端までをひととおり往復し次の目的地へ出発。
ひとりボッチの、高ボッチ高原
奈良井宿を後にして向かったのは、高ボッチ高原。
四方にある信州の山々を見渡すことができるロケーションだった。
頂上付近には「テントやタープを張っても良い場所」という専用スペースが設けられていて、しかも無料利用できるらしく、この日もテントを設営されている方がたくさんいた。公衆トイレも隣接しているし、高台なのできっと夏キャンプも涼しく過ごせそう。
ビーナスライン経由で、五光牧場オートキャンプ場へ
高ボッチ高原~ビーナスラインを走り、八ヶ岳のふもとにある五光牧場オートキャンプ場に着いたのは17時半。
キャンプ場へ行く前に「萌木の村 ROCK」で人気のレトルトカレーとガーリックソーセージを買って行き、そそくさとチェックインを済ませテントを設営。
ひと段落したあと「よぅし、まずはこのガーリックソーセージを焚火で焼くぞ」と意気込んでいたのに、キャンプ場受付で手に入れた薪が十分に乾燥しておらず、火がつかない・・・。
ちなみにまだ湿気ている薪なんて、よくあることだ。これはバイクを降りグローブを手に装着したまま薪を手に取り購入してしまったため自身のミスである。薪を持つときにもバイク用グローブは重宝するのだけども、今度からはちゃんと薪の乾燥具合を素手で確かめるようにしようと思う。
そして、仕方ないのでコンパクトジュニアバーナーでソーセージを焼きつつカレーの準備。
あまり見栄えする写真にならなかったけど、メスティンで炊いた白ご飯で食べるROCKカレーは最高に美味しかった。
欲を言うならば、焼いたガーリックソーセージもトッピングして映える写真を1枚くらいは残しておけばよかったとも思う。
焚火の火が起こせないという、若干テンション⤵のような状況だったので次はもっとしっかり味わいたい笑
ちなみに萌木の村ROCKさんは通販もやっていらっしゃるようです。通販サイトはこちら→https://www.yatsugatake-beer.com/?pid=82088098
2020年8月29日の道のり
走行距離:288km
そこまで長距離ではないけれど長野の北から南方面へ下り、また戻って八ヶ岳へ。少しだけ忙しない移動になってしまった。
コメント
こんにちは、tunaです。長野旅、素敵な写真&記事拝見し、自分も旅した気分になりました千葉県内を1人黙々と練習している初心者ですが、出すべき速度はしっかり出すよう心掛けていても、嫌な運転する車に遭遇することが多く、気落ちしていました。車もバイクも荒い運転手に出会うと楽しめなくなりますね。でも千葉の田舎風景の中気持ち良く走ることもできましたし、もう少し頑張ってケンケンさんのような素敵なバイクライフを目指してみたいと思います。
また記事楽しみにしています^_^
by tuna 2020-09-07 5:59 PM
tunaさん、こんばんは^-^
コメント有り難うございます。
昔と比べ、今はふつうに道路を走っているだけでも色々と問題が起きるご時世ですよね。ひと昔前までは「煽り運転」なんていう言葉すら無かったのに・・・
車などの性能はどんどん上がっていきますが、それに比べ人のマナーや気持ちの余裕は次第に衰えてしまっているのかも、なんて思います^-^;
千葉県内でしたら、以前ブログにも残していますが410号線を南下して行く南房総はとても気持ちがいいです!
by ken_ken 2020-09-07 8:58 PM
ご返信ありがとうございます^_^410の投稿拝見しており、もうすぐチャレンジしてみようと入念に下道調べています笑
昔、勤務の関係で茂原市内に数年住んでいたので、広域農道ドライブも懐かしいです。車で走るのとは全く違う感覚なのだろうなと希望を胸に、頑張ってみたいと思います^_^
あ、あとあのワンシーンですかね!バルス!やっぱり昭和はいいですね!
元気が湧いてきました^_^明日も仕事頑張ります、ありがとうございました
by tuna 2020-09-07 9:15 PM
410号、ぜひ走られてみてください。自分の中では勝手に四藤(410)くんと呼んでいます・・・笑
千葉では館山周辺が好きで、そちらへ向かうときにはよく走るお気に入り道です。
同じ昭和世代なのがばれてしまいますね!^-^;
今年も残すところ4か月。バイクに限らず、できるだけ楽しく過ごしたいです。
by ken_ken 2020-09-08 7:50 PM