2018/02/15
2018年の年明け、それまでずっと気になっていた「ScanSnap(スキャンスナップ)」を手に入れました。
もともと書類など様々な資料をデジタル化してみることに興味はあったのですが、何となく手つかずのままで。2018年初頭に「まとめられるものは、まとめてみる」を実践しようと思いたったことをきっかけに、もう迷わずに購入してみました。
使い続けてそろそろ4か月になるので、そのインプレ書いてみます。
ScanSnapで、何ができるのか
単純に言うとScanSnapは、(小型ではないモデルもありますが)小型スキャナです。
それって、今までにもあるスキャナと同じなんじゃない?
はい、確かにそうです笑
自分でもそう思っていたのですが、いざ使用してみると今までのスキャナとは明らかに違っていました。取り込んで保存するだけなら、以前から販売されているプリンター&スキャナ一体型モデルでも、事足りるはず。にも関わらず、今まで「デジタル化して保存する」ことに積極的に取り組むことがなかったのは、どこかで「取り込み作業の煩わしさ」があったからだと思っています。ScanSnapならではの利便性が、そこからのまた一歩を踏み出させてくれました。
取りあえずScanSnapに取り込んでおけばいい
いちばんの大きな違いは、直接パソコンにつないでローカル保存しなくても、(初期設定時に)スマホ経由でWi-Fi接続させたScanSnapがあれば、後は取り込むだけでクラウド上(サーバー上のスペース)へ自動転送されていく点です。
今までだと、取り込み作業には以下のような準備が必要でした。
- PCの電源を入れる
- スキャナー(プリンター)の電源も入れる
- 専用ソフトを立ち上げる
- スキャンする
- ローカル保存を選択する
ScanSnapだと、これだけで済みます。
- ScanSnapの電源を入れる
- スキャンする(Wi-Fi接続完了のライト点灯を確認後)
電源を入れる作業も、ボタンを押す動作は不要。取り込み用トレーを開くだけでスイッチオン。取り込み後もトレーを閉じると数秒後に自動でスイッチオフ。しかもモバイルバッテリー搭載なので、配線の煩わしさもありません。
書類スキャンのために必ずしもPCを立ち上げる必要がないので、気軽な取り込み作業が可能になりました。例えば電気やガスなど、光熱費の領収書が届いた際には、SnapScanの電源を入れてすぐにスキャン⇒領収書はごみ箱へ。給与明細も、直近1年間だけは原本を残していますが、それ以前のものはスキャンしてシュレッダーへ。
とりあえずSnapScanで取り込んでおけばいいという感覚は、空間的にも精神的にも身軽にさせてくれるような感じです。
これは富士通の公式サイトにあった、文具王・高畑正幸さんへのScanSnapインタビュー記事の中のひと言でもありますが、「これは残しておいた方が良い資料だろうか?」から「これは原本を残しておく必要がある資料だろうか?」に考え方をシフト出来るのは、一見ささいなことに思えるけれども大きな変化でした。
いつか必要になる資料かどうかは、人それぞれでもあり、簡単に答えを出すことができません。ですが、原本が必要かどうかは誰でもすぐに判断できることなので、必要以上に紙ベースの書類をため込む習慣が無くなりました。
取り込むための準備は、コレだけ
スイッチオフ状態が上の写真、取り込み用のトレーをぱかっと開けると自動でスイッチオン。メインボタンが青色に点滅します。
あらかじめ設定済みWi-Fiへの接続が完了すると、青色点滅から紫色点灯に変わり、これが取り込み準備OKのサイン。
Evernoteとの併せ技で、さらに便利に
ScanSnap購入に併せて、クラウドサービスの先駆け「Evernote」も本格的に使い始めました。
紙資料をデジタル化していくという作業だけでも楽しいのですが、Evernoteのサービスを用いてクラウド上に残すことで「どこにいても見返すことができる」という、潜在的な安心感も生まれます。
例えば、気に入った新聞コラムの切り抜きをクリアファイルに挟んで残していたとしても、それをいつ読み返すのかは、残した当人すら分かりません。でも、やはり良いコラムなので残しておきたい。そういう時にコラム自体をデジタル化しておくことで、引き出しの片付けの度に「この切り抜き、まだ取っておいた方がいいだろうか?」という自問自答で、いちいち迷わなくても済むようになります。
地方に旅行へ出かけた際にもらってきた地図なども、データ化しておく。もしもまたその地を訪れた時には、この地図を見返したい。そんな時、紙の地図が手元になかったとしてもEvernoteから取り出して確認することが出来ます。
ScanSnapに、Evernoteを併せて使うことで「忘れずに持っていくこと」自体を忘れてしまっても、問題がなくなる訳です。忘れちゃっても問題がないという安心感から、自身のボケ具合が加速してしまうという問題はあるかもしれない・・・
Evernoteの便利な使い方(例)
ひとつの例になりますが、自分は上の画像にあるようにEvernote上に各カテゴリ分けした「スタック(パソコンで言うフォルダー)」を作成し、その中に色々な資料を分類して格納しています。
左側のノート一覧、06_【バイク】の下には以下のスタックを作成。
- 06_01_バイク
- 06_02_ツーリング
- 06_99_バイクの資料
- 06_99_車の資料
ツーリングスタックの中には、今度また参考にしてみたい資料をPDF化して取り込んでいたり。バイクの資料スタックには、過去のメンテナンス領収書などを放り込んでいます。「あの時、大体いくらだったかな?」といったものを見返すことが出来ます。
その他にも、前述の光熱費領収書から給与明細、美味しいなぁと思って「またいつか注文しよう」と思っていた注文専用の用紙等など。ほんとに、ありとあらゆる資料をEvernoteに放り込んでいます。
ScanSnapで、何かが劇的に変化してくれる訳ではない
と、ScanSnap万歳!的な内容になってしまいましたが、これを手に入れたからといって何か劇的な変化が身の回りに起きるものでもありません。念のため。
ライフハック関連本やScanSnapハウツー本の類では必需品のように紹介されていますが、必要以上の使い方を紹介しているような部分があり、やや便利さを誇張し過ぎている面もあるのかな?という印象です。
もちろん使い方次第で、想像以上に利便性のあるツールになるとは思います。例えば世界を股に掛けるビジネスマンであれば、ScanSnap経由でEvernoteに取り込んでおいた資料、今日のプレゼンで急に必要になったけど取り出せてよかった!という出来事もあるかもしれません。
でも、そういうひっ迫するようなシーンは、自分にはありません。
購入前から「よーし、使い倒していくぞぉ」と意気込んで挑むと、クラウド上に保存すること自体が儀式や作業のように感じ、いつか息切れしてしまうかもです。
ハウツー本をなぞる必要もまったくないし、どう使っていくのかも人それぞれだと思います。ただ、無いよりはあった方が便利なことは確かです。
ScanSnapで何となくデジタル化することを始めていったら「最近、何だか身軽になってきたぞ?」くらいの、軽い感覚で使い始めてみるほうが個人的にはおすすめです。