2018/02/15
以前、スピードパスがエネキーへ切り替わるかもしれないという話が挙がった際にも記事にしましたが、新決済ツール「EneKey(エネキー)」が正式発表されたことを受け、いま一度「エネキー」や「イージーペイ」について簡単な記事を起こしてみました。
給油時の新決済ツール
エネキーもイージーペイも、ひと言で表すのであれば「給油を便利にしてくれる、新決済ツール」です。セルフスタンドにて、財布を取り出す必要もなければクレジットカードも不要、当然、お釣りのやり取りも発生しません。
必要なのはキーホルダー型の「エネキー」や「イージーペイ」のみです。
給油行為がどれほど簡潔的になるのかについては、以前スピードパス廃止に関する記事にも起こしたので、そちらも読んで頂けたらと思います。
エネキーやイージーペイの特徴について
ENEOSが発行する「エネキー」、シェル石油が発行する「イージーペイ」と、決済ツール自体も利用可能店も異なりますが、基本的なサービス内容などの特徴は、ほぼ同じです。
- 入会金、年会費無料
入会金や年会費は無料です。もちろん、決済ツール本体の発行に費用が発生することはありません。
- 手持ちのクレジットカードと紐付け可能
手持ちのクレジットカードに紐付け発行が可能です。(※一部、提携外カードとの紐付けは不可です。発行申し込み時に店頭やコールセンターに事前確認をおすすめします。)
- Tポイントや、Pontaポイントも貯まる
エネキーはTポイントカードと、イージーペイであればシェルPontaクレジットカードと紐付けることで、給油行為をするだけで自然とポイントを貯めていくこともできます。
- 紛失、盗難補償付き
発行した時点で、自動で紛失や盗難補償に加入することになります。サポートセンターが紛失盗難の連絡を受けてから、連絡60日前と連絡3日後までの不正利用については、60万円を限度額とする保証付き。
- 1日の利用限度回数、金額あり
エネキーもイージーペイも、1日の利用回数は3回まで、利用金額は14,999円(※イージーペイは14,990円)までという設定になっています。センター側で必要以上と思われる給油行為をチェックしていて、不正利用の防止策のひとつです。
- 車や家の鍵と一緒に、キーホルダーとして
バイク乗車時には本当に便利だと思います。財布もスマホも不要なため、車の鍵と一緒にキーホルダーとして付けてさえおけば、後は給油時にエンジンオフ、鍵を持って車外に出て、エネキーやイージーペイをかざすだけです。
エネキーを、実際に使用してみました
実際に、エネオスのセルフスタンドにてEneKey(エネキー)を使用してみました。
上図、タッチパネル青矢印の「EneKey」を選択すると、EneKeyをリーダーにかざしてくださいという画面に遷移します。が、タッチパネル選択せずに、最初から赤矢印タッチパネル箇所にエネキーをかざすだけでも、給油選択画面になります。
あとは、画面に従って油種や給油量を選択するという、通常セルフスタンドの流れと同じです。
紐付けるなら、やはり発行クレジットカードがお得
シェルPontaカードであれば、新規入会で3,000Ponta付与、さらにカード発行翌月までシェル石油で10リットル以上の給油を行うと、1,000Pontaが付与されます。最大3,000Pontaとのことなので、カード発行後に30リットル給油で3,000Ponta付与されることになります。
カード発行で〇〇ポイントもらえる!という類のサービスと同じですね。カード発行&給油で、最大6,000Ponta還元される計算です。
ENEOSカードも、エネキーのPRに力を入れているようです。
EneKeyデビュー記念に「ガソリン総計100年分プレゼント!」というキャンペーンを展開中です。(2019年7月1日~7月31日まで)
キャンペーンのTwitterアカウントをフォロー&キャンペーン投稿をリツイートするか、または、当サイトの応募ボタンから動画視聴で応募可能ですので、この機会に運試しもいかがでしょう。
キャンペーン公式サイトはこちらです ⇒ https://eneos-enekey.com/brand/camp/
ガソリン給油時の独自決済ツールに、未来はあるか?
以下、個人的興味の話になります。
最近話題の、ペイペイを代表とするバーコード決済、そしてこの給油決済ツールなど、世の中にはクレジットカード以外でも決済(お買い物)できる仕組みが急速に広まりつつあります。
もともと世の中に貨幣という価値基準が生まれて以降、直接に貨幣を用いず「信用取引」という形を可能にしたのがクレジットカードの始まりです。
例えばダイナースも、スペルは「diners」で、ドラマや映画にもよく出てくる「ダイナー(大衆食堂)」が由来です。その昔アメリカにて、ある御方がレストランで食事をした後、お会計になって初めて現金を忘れたことに気づいてしまった・・・。という失敗談をきっかけに、現金を持たなくとも食事ができる仕組みとして生まれたカードだから「ダイナースクラブ」なんですね。
外食産業とガソリンをはじめとする燃料が生活の基盤となり始めた時代だったこともあり、信用取引という仕組みはこの2つから波及していったのでした。
そして、ちょっとだけ面白いのがエネオスとシェル石油が展開する「エネキー」と「イージーペイ」です。
なぜって、いくら給油が便利になるとは言え、これだけ交通系電子マネーやスマホ決済が普及している中で、給油のための独自決済ツールを展開するのは、何だか時代の波に逆らっているような感じがしませんか?
給油決済ツールが、例えばSuicaやWAONなどの電子マネーと同じようにコンビニやスーパーでの買い物時にも使用できるのであれば何となく分かります。
なぜ、給油に特化した決済ツールを展開する必要があるのでしょう?
この点についてさらに掘り下げていくと「イシュアとアクワイアラ取引の関係」など、決済周りのちょっとだけややこしい話になってしまいそうなので割愛しますが、エネオスもシェル石油も、給油という行為を通して会員の囲い込み(なるべく自社発行カードや決済で給油利用を完結させたい)という必要性があるからでは?と、推測しています。
給油独自の決済ツールが、どこまで普及するか?それともスマホ決済が今後より主流となっていく過程で、いずれセルフスタンドにおいてもスマホ決済がメインとなるのか。
そんな駆け引きが、実はすでに始まっているのかもしれません。