2018/02/15
11月に入ってからの初サウナは、川崎にある「ゆいる」さんへサウナの師匠とともに。
8時半に川崎駅集合ということで、朝6時半に起床、7時に出発。
土曜の朝6時半は、キャンプやサウナなどの目的がなければほぼ起きていない時間だ。それでも「土曜午前からの、サ活の素晴らしさ」を知ってしまったので、背に腹は代えられない。
朝日湯源泉 ゆいる
2021年3月にオープン(正確には銭湯からのリニューアルオープン)したという、ゆいる。受付はもちろん浴場や休憩処まで、まだすべてがピカピカである。
浴場は入って左手すぐにサウナ、そして水風呂に高濃度炭酸風呂、お風呂(ぬるめ)、お風呂(熱め)とあった。右手には洗い場と、その先には一度に5人が利用できる外気浴スペースが備えつけられていた。
まずは洗い場にて、頭髪や身体を丁寧に洗い、お風呂(ぬるめ)に入浴。
地元・法典の湯にも似た茶褐色のお湯は、深度掘搾で得た源泉と書いてあった。ちなみにゆいるは1,200mまで掘搾、法典の湯は1,500mから湧き出る湯を使っているらしい。1km以上も掘り下げる技術ってすごいだと思う。そして、なんとなくアルマゲドンのシーンを思い出したりもしてしまう。
仕事終わりに飲みに行けば、気づくといつも他の客と揉めてしまう。そんな荒くれ者でも、油田(源泉)を掘り当てることに関しての腕はピカイチで。
そんなことを今の時代に言おうものなら、偏見だ!と一喝されてしまいそうだけど、ひと昔前の鉱山や油田採掘には、どうしてもそんなイメージを抱いてしまう。おそらく昔に観た映画や読んだ本の影響だとは思うのだけど。
茶褐色のお湯に浸かると、いつでも思い出すアルマゲドンの世界。
人生初のアウフグース体験
そんなゆいるのサウナで、初めてのアウフグースを体験させてもらいました。
アウフグースとは・・・
「アウフグース」とはドイツ語で”コーヒーなどを沸き出す”という意味で、熱せられた石に水をかけて、蒸気を発生させ、タオルなどを振り回し、ほどよい熱風をかけて一気に汗をだしていただくプログラムです。
ドイツのバーデ施設ではごく一般的に行われており、快適な熱の波とマイナスイオンを発生させて、リラクゼーション効果を高めます。「豊島園 庭の湯」公式サイトの解説を引用
従業員(もしくは専属のかた)が大ぶりなタオルを振り回し、ロウリュから沸き上がった蒸気をサウナ室内にまんべんなく巡回させたり、1人ひとりに熱風を注いでくれる行為といったら分かりやすいでしょうか。
これまで「サ道」という番組でしか観たことがなかったアウフグースを、ゆいるにて初体験できました。
サウナ室内で1人ひとりに「仰がせいただきマッス」(なぜか最後のマスが、マッスって小声なのがまたよかったです)と、熱風を浴びせてくれて。バスタオルのような大ぶりタオルで、ぶわっ!と仰いでもらうと確かに気持ちがよかった。
柏にある、すみれというスーパー銭湯のサウナにあった「業務用ボイラーでしょコレ」っていうくらい大型なオートアウフグースもそれはそれで強烈だったけれど、やっぱり人の手によるアウフグースのほうが断然心地よい。
極めつけは、アウフグースしていただいた後の外気浴中にも「仰がせいただきマッス」とやってきて、仰いでいただいたこと。外気浴中にも優しく仰いでくれるサービスなんて、他のサウナ施設でもあったりするのだろうか?本当に至れり尽くせりで、朝はやく川崎まで来てよかったと思ったひと時。
高濃度炭酸と水風呂が、またすごい
ゆいるの素晴らしさは、サウナとアウフグースのみならず。高濃度炭酸のお湯もまた最高でした。
よくある炭酸温泉の炭酸濃度より4~5倍ほどの炭酸ガスを混入しているとのことで、たしかに入浴した途端ビッシリと身体にまとわりつく泡の数々。壁面にある案内文にも「惜しみなく」と書いてあったから、たぶん本当に相当惜しみなく注入しているのだと思う。
医療や介護施設、エステなどに用いらているものと同等の高濃度炭酸という謳い書きによる影響もあったのかどうか、このお湯に浸かってしばらくすると頭も冴えてスッキリ。雑念がなくなるというか何と言うか。たぶん頭部に廻る血量も数倍になったからと思われる・・・もしも自分がいま受験生だったなら、この炭酸風呂に浸かりながら出る単を読んでみたいとさえ思った。
行きがけのバスの中で、サウナの師匠は「まるでウィルキンソンな炭酸風呂」と表現していたけれど、まさしくウィルキンソンだった。
ジョッキとサントリーオールドを持って入浴したら、ゆいるの炭酸風呂でたぶんハイボール呑めると思う。
そんなゆいるの素晴らしさ、水風呂においてもまた然り。
立ったまま全身ざぶんと浸かることができるほど深い水風呂もアウフグース同様に初体験だった。そのあまりの冷たさと心地よさに「くぅ~」とか「だっはぁ~」っていう声が自然と出てしまう。
それは自分だけかと思っていたら、老若男女・・・いや正確には老若問わずサウナ上がりに水風呂へと飛び込んでいった人のほとんどが同じような言葉を発していた。
やっぱり人間、出ちゃうときに出ちゃう言葉っていうものがいくつかあって、その語彙に大差はないんだと思った。炭酸風呂にあごの上まで浸かりながら、ジッと観察していて思った。
最近になってサウナと水風呂の気持ちよさを知った新参者だけれど、1,000円前後で味わうことのできる、この素晴らしさといったらもう。
そしてあらためて思ったのだけれど、土曜の午前というシチュエーションがさらに開放的な気分にさせてくれるのかもしれない。土曜の午前からお風呂&サウナを満喫すると、平日のもやもやなんて汗と共にどこかへ流れてしまい、今あるこの時間、目の前にある週末だけを満喫しようとリセットできる。
今でもテレワークが続くご時世だけれど、それも良し悪しで。特に自身はスイッチのオン・オフの使い分けが不器用なほうなので、1日家にこもっていると「自分はもしかしたら必要とされていない人間なんじゃないだろうか」なんてことが漠然と過ってしまったりする時もある。まぁ、テレワーク中これ見よがしに好きな音楽を掛けながら過ごしたり、時にサボっていたりしたらそう思うのも当然、自業自得である。
そんなもやもやを流してくれるのが、サウナや大衆浴場なのです。
ちょうど先日、出社時にご飯をともにした年配のかたに「土日なにしてんの?」と尋ねられて「先週末はサウナ行ったりしてました」ということと、土曜朝のサウナがなぜ良いのか、上記と同じことを伝えたら「え?平日のもやもやなんて、ないでしょ?あるの?」と返ってきた。
何のもやもやも、なさそうですか?笑
サウナと中本で、人はふたたび2度汗をかく
ゆいるを堪能したあとは、サウナ後の中本・川崎店へ。北極の火山というラーメンをいただきました。
北極に蒙古タンメンの餡かけもトッピングしたような、北極の火山。餡がマグマのように見えることから「北極の火山」というネーミングなのだとか。
もはやサウナ後の中本が定番になりつつあるけれど、サウナの程よい疲労感のあと、さらに中本のラーメンで胃もびっくりということを考えると、この組み合わせ、身体にはあまりよろしくないかもしれない。
そろそろ、そんなことを考えないといけない歳になっただろうか。