2018/02/15
先週末はホウリーウッズでキャンプ泊。
今回は珍しくソロではなく、昔に職場が一緒だったオッチャンと二人だ。
ただ、ひとりでも二人でも準備は同じ。オッチャンに振る舞うべく焼き鳥を前夜に仕込む。
ホウリーウッズでキャンプ人気をあらためて実感
思えばホウリーウッズはその昔、「バイクでキャンプ」に目覚めた年に初めてキャンプした場所だ。
当時、日頃から機会があればキャンプを楽しんでいると言っていた職場のオッチャンに色々と教わるべく、オッチャンとその息子さん、自分の3人でホウリーウッズに来たのが始まりだった。
当時まだ小学生だった息子さん(以下、カズと呼ばせて頂く)と一緒に、ホウリーウッズの広場でキャッチボールをした記憶が懐かしい。
そんなカズも今は高校生。
今回も「一緒に行くか?」って聞いたら、いやキャンプはいいやぁ~と断れたそうだ。
軽く断れちまったヨ、と何処か自嘲交じりに言うオッチャンの気持ちと、今回はいいやぁと、やんわり断る高校生になったカズの気持ち。
どっちの気持ちも何となく分かるから、何も言えない・・・笑
そんな思い出あるホウリーウッズ、買い出しも行きがけに済ませてチェックイン時間(13時)ちょうどに到着。
受付小屋の前でチェックイン手続きのために並んで待っていると次々に車がやってくる。
あれよあれよという間に、入場待ちの車は10台ほどに。
あらためて昨今のキャンプ人気を実感する光景だった。
宴(うたげ)の始まりと、終わり
13時チェックイン、14時半ごろには設営やら何やらを済ませ、少し早めの宴の始まり。
恒例のやきとりのれんを吊り下げたらスタートだ。
浅草のかっぱ橋道具街で手に入れた、この暖簾(のれん)。
自身が持っている数少ないキャンプ道具の中でも、これほど用をなさないアイテムは他にないだろう・・・
それでもこれを提げるとですね、気分がクっと挙がるんです。
焼き鳥と同じく前夜に仕込んだ「岩下の新生姜・ちくわ巻き」で、まずは乾杯。
岩下の新生姜とちくわ、大葉の3つだけで作れる簡単おつまみ。
レシピは公式サイトに載っています→https://www.iwashita.co.jp/recipe/r_035.html
そして、ここから気合を入れて焼き鳥を入念に焼いていく。
あらためて焼き鳥は仕込むのも焼くのも、誰かに振る舞うの、どれも好きなんだと気づくひと時。
仕込み段階から焼き、一口目を食すまですべてを楽しめる焼き鳥は、もっと日本が誇るべき文化とさえ思えてきてしまう笑
そして焼き鳥のあとは最近ハマっている黒はんぺん。
長野ツーリングキャンプ最終日、富士山のふもとで初めて食べた黒はんぺんの美味しさが忘れられず。
近所のスーパー「ロピア」で販売されているのを最近になって知り、それ以来ちょこちょこ食べている黒はんぺんをキャンプのお供に持っていった。
生のまま、和辛子をつけてかじってもウマし。
軽く(焦げてるケド)焼いてから和辛子をつけて食べてもウマし。
パッケージ裏面には「生の場合はそのままわさび醤油などをつけて」との記載があるけれど、黒でも白でもやはりおでんは、おでん。和辛子がイチバン合うような気がしている。
8枚も入っていて100円しないお値段なのも嬉しい。
この「黒はんぺん」の製造・販売は静岡県焼津市の会社。
静岡と言えば黒おでん、黒おでんと言えば静岡なので美味しいのも納得。しかも焼津は日本有数の漁獲量を誇る港街でもあるので、妙に説得力もある。
そんな「かねいわ商店」の黒おでんを、これからも(勝手に)全力で推していこうと思っている。
焼き鳥、黒おでんのあとはステーキ肉も焼いて、お馴染み「おつまみネギ」も和えて食し、早めのたき火時間に。
たき火を眺めているだけで何かを共有できる
たき火というものの不思議な魅力を、あらためて実感した日。
ゆらゆらと燃える炎、時おりパチっとはぜる薪の音。そして火特有の暖かさ。
その時間を共有していると次第に口数も少なくなってゆく。
気づけば会話よりも互いに火を眺める時間のほうが増えていき、言葉を交わすことの意味も薄れてしまう。
ひとつ、ふたつと会話を交わした最後に「そうですねぇ」と力なく放った言葉は暗闇のどこかへ飲み込まれるように消えていき、相手に届いたかどうかさえ、もはや分からない。
ことし9月になったばかりの時、今回のオッチャンとよく3人で飲みに行っていた、もうひとりのオッチャンが突然の病で亡くなってしまった。
自分は6~7年ほどの期間を一緒に仕事させてもらったが、オッチャン同士は20代の頃からの付き合いだという話を以前に聞いたことがあるので、かれこれ40年くらい続いている関係だったのではないだろうか。
突然のことに自分自身もショックだったけれど、そんなオッチャンのほうが当然、悲しみの度合いも大きい。
そのことがあって、自分にできるだけのキャンプ飯を振る舞うべさ!と思ったのが今回キャンプだった。
「少しでも元気出したろう」なんて言うとどこか恩着せがましく聞こえてしまうし、そんな類のことを口にしようものならオメーに何が分かるんだよ。なんて一喝されかねないので、もちろん言う訳もない。
それに言うまでもなく、自分も久しぶりにオッチャンとの2人キャンプ時間を楽しみたかったのだ。
美味い飯を作って食べて飲み、静かにたき火を眺めながらきっと僅かばかりでも同じ想いを過ごせたのだと思う。そう思いたい。
一緒に働いていた方が亡くなり思ったけれど、本当にあっという間の、貴重な時間のなかを日々過ごしているのだと実感している今日この頃。
そういう思いは常々、なんとなく何処かで抱いてはいるけれど、突然の死別にあらためてそう実感した。
くよくよしている暇なんてない。
最近は何かにつけて「炎上」なんていう言葉もあるけれど、誰かを叩くことに時間を費やすなんてもっての他。そしてまた人の不機嫌、不愉快に付き合うほど勿体のない時間もないだろう。
常にハイテンションなご機嫌でいたら、それはそれでちょっと怖い・・・が、できるだけご機嫌で過ごしたいもの。
時間は誰にとっても有限で、おしまいもまた誰もが迎えることなのだから。
みんなにっこり、いつかはサヨウナラ。
なのだ。
薪も燃え尽きたあと、最後のゆらゆらとした炎の余韻も好きで写真に撮ってみたのだけども。
なぜか宇宙の始まり、ビッグバンみたいな上の写真のようにしか撮ることができなかった。でも、これはこれでチョット気に入っている・・・
そして宴の開始が早ければ、終了もまた早い。
夜10時には互いのテントにこもって就寝。
張りかたチョット雑だけど、このノースイーグルのソロテントも使い始めて6年めに突入。これまでに水漏れなどの不具合もなく活躍してくれるので本当に重宝している。
それにしても千葉のど真ん中とはいえ、10月下旬ともなるとさすがに夜は冷えた・・・
Tシャツにパーカーという格好で寝たのだけれど、夜中に2度ほど寒さに目が覚める。
朝はお約束のビアレッティ・モカエキスプレスで、挽きたてコーヒータイム。
薄着な自分のせいなのだけど、冷えた体に暖かいコーヒーは嬉しい。
またこの2人キャンプ飯と飲み、たき火を楽しむ時間はあるだろうか。
いつかまた、どちらからともなく「そろそろ行くか?」なんて会話を交わす日がきっとくるだろう。