2018/02/15
炒った豆を買ってきて自分の手でミルを引き、淹れたコーヒーを飲む。
その楽しさを知ってしまって以来、休日はおろか平日の朝、出勤前にもゴリゴリと豆を引いている。これはもはや、朝のルーティンのひとつとなっている。
そういえば2020年の春に初めて知ったのだけれど。カルディでは毎春、期間限定のキャニスター(コーヒー豆を収納しておくケース)やブレンドコーヒーが販売されている。今年の限定キャニスター缶、綺麗な桜色でした。
普段通っている美容師さんに「最近、コーヒー豆を引いて飲むことが楽しみのひとつになっている」ことを話したところ。
「良い趣味だと思います。気持ちに余裕がないと、なかなかそこまで手間を掛けようとは思えないですものね。」と言われ、なるほど確かにそうだなぁと妙に腑に落ちる言葉だった。
だからと言って「自分、いつでも心のどこかに余裕あります」なんて思ったことは、ない。
むしろ、平日からごりごり豆を引いて楽しむ時間も作っているような感覚でいた。ゆとりがあるからそうするんじゃなくて、そうすることで、ゆとりある時間をわざと設けているような。
その美容師の方もコーヒーを淹れることが趣味のひとつのようで、雰囲気の良い喫茶店を教えていただいた。
「珈琲 三十間(さんじっけん)」は、近いうちに行ってみようと思っている。
カルディで手に入れた、コーヒー豆まとめ(個人的感想)
コーヒー豆を引いて淹れる楽しみを知りました!と言っても、もっぱらカルディで予め炒られた豆を手に入れているだけ。
それでも、これから幾種類ものコーヒー豆を試していくことになりそうなので、個人的な豆日記をここに残し続けていこうと思う。
モカフレンチ
ミルも何も持っていないのに、思わず購入してしまった人生初めての豆。
右も左も分かっていないのに「酸味」よりは「深い苦み」のほうが好きだという思いだけで、店頭にある目安のタグが苦味のほうに印が寄っているというだけで「モカフレンチ」に目が留まって手に入れた。
深煎りということもあってか、かなりしっかりとした「コーヒーならでは」を味わうことができる。
ちなみに「モカ」って言葉は馴染みがあるのだけれど、そもそも「モカって何ぞや?」についても、この機会に調べてみた。
モカ(Mokha、Mocha)は地名、イエメン共和国の都市。
コーヒーの木の原産地はエチオピアであるが、これを世界に広めたのがアラビア半島・モカの商人であり、以降、モカ地方はコーヒー発祥の地とされている。
Wikipedhia「モカ」より抜粋
かつてイエメン・モカ地方はコーヒーの積出(輸出入に関わる取引と物流拠点)がさかんだったようだけれど、今現在は取引所としての役割はない模様。
それでも「モカ」という名が今現在もコーヒー豆に用いられているのは、エチオピア産やイエメン産のコーヒー豆を総じて「モカ」と呼んでいた当時の名残りが残っているのでしょうか。
この地方について調べていくとちょっと面白い記事もあり、「紅海を通行する船舶には「モカ」のコーヒー豆での納税(日本でいう通行手形のための代金でしょうか)を課していた」ということから、16~17世紀当時は、コーヒー豆がどれほど貴重なものとされていたのかを想像できたりも。香辛料と同等のモノとして扱われていたのだろう。
ちなみに「モカフレンチ」という名称の由来については調べても出てこなかったのだけれど、このモカ地方、イギリスやオランダ、フランスがこぞって工場を建て珈琲の輸出入に関わっていたという点から、おそらくは「フランスが関わったモカ珈琲豆」という、一種のブランドだったり信用に等しいところから付けられた名前だったのではないだろうか。
と、コーヒー豆のツールをちょっと調べるだけで歴史的背景を伺いしることができるのも、楽しみのひとつ。※ちなみに世界史は苦手だった・・・
そんな「モカフレンチ」、カルディのコーヒーガイド書には「バニラやジャスミンを思わせる驚くほど豊かで甘い香りは、透明感のある苦味とともに、余韻がいつまでも続きます。」とある。
正直なところバニラに似た甘い香りは感じない・・・ただ、コーヒー豆特有の香りはスゴい。
ひと口飲んだ時の苦みがしっかりと口の中に残るので、カップ半分ほどの量でも、ゆっくりと味わって飲むには充分な量。「ちゃんとしたコーヒーを飲んでいる」感があるので、最初に手にしたのが「モカフレンチ」でよかったなぁと思っている。
マンデリン
インドネシアのスマトラ島で栽培されているコーヒー豆の銘柄。
現地民族「マンデリン族」の名にちなむ。
Wikipedia「マンデリン」より抜粋
カルディのコーヒーガイドでは「モカフレンチ」の方が深煎りなのだけど、明らかにこちら「マンデリン」のほうが濃い茶色。煎り方ではなく、もともと生豆の時点で濃い色なのかもしれない。
ただ、見た目ほどに実際の苦味は強すぎることもなく、ちょうど良い風味。
このマンデリンを飲んでみようと思ったのは、ツーリング帰りによく立ち寄るコンビニ店員さんの、おすすめ銘柄であるという話を聞いたから。休憩がてらコンビニに寄り、何かの買い物ついでにSサイズのホットコーヒーを頼み続けていたら、ある時からレジ打ちせずにカップを頂くことが増えた。
※ほんとはイケないことだろうけれど、オーナーさんでもあるので有り難く頂戴している。
そんなやり取りのある日、最近は豆からひいて飲むようにもなったという話をしたところ、この豆を教えてもらったのだ。
喫茶店を教えてもらった美容師さんにしても、コンビニオーナーさんにしても、意外と身近にコーヒーを愉しむ方が多いのだということに、あらためて気づく出来事だった。
これからも新しい豆との出会いは、新しい人とのつながりだと面白い。どんな豆にも、ちょっとした誰かとのエピソードがあるような。
ブラックハロウィンブレンド(2020.10.12追記)
10月に入ってカルディで見つけた、ハロウィン期間限定のブレンド前。
写真では分かりづらいけれども、今までのコーヒー豆よりもひとまわり小さく、そして黒くつや光している。
ひと粒かじってみると、とても芳香な香りが口の中に広がる。その黒褐色から苦味も強いほうかな?と思っていたけれど、程よい苦味と香りのバランスがよかった。